「クレーム」タブ
日本語明細書における【特許請求の範囲】の解析結果を表示します。
クレームタブでチェックできること(概要)
- クレーム末尾が、明細書の【発明の名称】と一致しているか
- 請求項の従属関係の記載にミスはないか
- 例) 請求項1が2に従属している、請求項1~3のいずれかに従属する場合に「いずれかに」が抜けている、など
- 前記・当該といった用語を誤って用いていないか
- 例)前記のつけ忘れや、前記の付いた用語の定義抜け
- 外国出願の場合に、誤ってMultiMultiクレームが含まれていないか
チェック項目は、上部と下部の2種類に分かれています。
上部は、各請求項における従属関係の記載部分のチェック結果を、
下部は、従属請求項を考慮した上で、各請求項において「前記」や「当該」が正しく用いられているかのチェック結果を示しています。
【発明の名称】
特許明細書の【発明の名称】部分の記載を画面上部に表示します。 また、各請求項の末尾の記載を「名称」として、請求項ごとに表示します。
明細書に記載の「発明の名称」と、各請求項末尾の記載が一致していない場合に、赤色で表示します。
発明の名称に関して
明細書に記載された【発明の名称】と一致しない場合、赤色で表示されます。
また、【発明の名称】と完全に一致しないものの部分一致する場合には、青色で表示されます。
従属関係一覧
項目名 | 詳細 |
---|---|
項番 | 請求項の番号を表示します |
発明の名称 | 請求項の末尾の記載を表示します |
従属関係 | 「独立クレーム」、「マルチクレーム」、「マルチマルチクレーム」の場合に、その旨を表示します (単一の請求項に従属するクレームについては何も表示しません) |
従属請求項 | 従属している請求項番号を列挙します |
従属関係について
存在しない請求項に従属している場合や、自身よりも大きな請求項に従属している場合、エラー表示(赤色で表示)されます。
- 『従属関係の記載部分に不備のおそれあり』
- 従属関係の記載部分を、FUGOが解析できない場合。
- 正しく記載されているにも関わらず、このエラーが表示される場合はサポートまでご連絡ください。
- 青色表示
- 従属関係の記載部分が、「いずれか一項に記載」ではなく「いずれかに記載」となっている場合。
「従属関係一覧をコピー」ボタン
クレームタブの「従属関係一覧をコピー」ボタンをクリックすると、従属関係一覧(リスト)をテキストとしてクリップボードにコピーできます。
見やすく表示する方法1(Excel編)
- Excelに貼り付ける
- 印刷する際は、列幅を調整すると見やすくなります。
見やすく表示する方法2(Word編)
– Wordに貼り付ける - 貼り付けたテキストを選択する - 「挿入」→「表」→「文字列を表にする」→「OK」をクリック
「解決手段との一致率」ボタン
プラグイン機能 「特許請求の範囲と解決手段との比較」を呼び出します。
特許請求の範囲の記載に関する注意点
明細書中の記載は、下記の仕様を満たしている必要があります
- 【請求項1】から順に並んでいること。
また、下記の記載については、FUGO上では特別な扱いがされます。
- 「()」(半角、全角どちらも可)で囲まれた部分は、コメント扱いとなります(FUGO上では存在しないものとみなされます)。
- 「//」から文末までは、コメント扱いとなります。
Tip
上記の記載箇所をコメント扱いとする機能は、「ツール」→「動作設定」から個別にON/OFFを切替可能です。
特許請求の範囲の記載例
【請求項1】(メインクレーム)
部材Aと部材Bを備える何か。
【請求項2】(サブクレーム)
前記部材Aが、部材A1と部材A2とからなり //ここにもコメント可能
前記部材Bが、前記部材Aより大きな請求項1に記載の何か。
//【請求項3】(没クレーム)
//前記部材Bが、部材Cを備える請求項1又は2に記載の何か。
上記記載例では、【請求項1】【請求項2】のみがFUGOのチェック対象となります。(【請求項3】は存在しないものとみなされます)。
また、【請求項1】における「(メインクレーム)」や、【請求項2】における「(サブクレーム)」という記載、及び「//ここにもコメント可能」という記載は、存在しないものとみなされます。すなわち、チェックの対象から外されます。
「前記」の記載チェック
「クレーム」タブの下部には、クレームにおける「前記」など(FUGOでは、前記、当該などの用語を『前置詞』と呼ぶ場合があります。)の記載ミスをリストアップされます。
「前記」「当該」のチェックに関して(1)
「前記」「当該」のチェックは、従属関係を参照して行われます。
チェックの際に用いられた従属関係は、たとえば「1-2-5」のように表示されます。(この場合、請求項1と2とに従属する請求項5の意味)
「前記」「当該」のチェックに関して(2)
各エラー表記は以下を意味します。
- 『先行詞抜け?』
- 「X部材」という記載(「前記」の付いていない記載)より、上側に、「前記X部材」という記載が見つかったことを示します。
- 「前記」を付け間違えている可能性があります。
- 『先行詞のみ出現?』
- 「前記X部材」という記載が存在するにも関わらず、「X部材」という記載が見当たらないことを示します。
- X部材の定義部分が存在していない可能性があります。
一時的に任意の要件をチェック対象から除外する機能
FUGO Ver.2019.2.14.1以降では誤検出された要件を、リストから除外する機能を備えています。
除外したい要件を選択、右クリックから『一時的に任意の要件をチェック対象から除外する』を選択してください。FUGOを起動している間、当該要件は除外されます。
留意事項
Ver.2018.9.20.1以降では、(要件)+「側」、や(要件)+「同士」などの単語がクレーム中に存在する場合でも、正しく先行詞の記載不備をチェックできるようになっております。
Warning
100%の精度で正しくチェックできるわけではありません。うまく検出できない場合は お問い合わせフォーム よりサンプルを添えて、ご報告頂けますと幸いです。頂いた情報は今後の改善に活用いたします。